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反黙示録

変わらない 変わらない          変わらぬすべてを
僕らとか 無謀だとか 歩めど栄えど    夜空に投げ捨て
まだまだまだまだまだまだまだまだ     歩んでみすれど 零れど 眠れど

戻らぬものなら              戻らない 戻らない
進めて 沈めて 歪めて          明日とか 僕たちとか 届けど座すれど
咎めて 眇めて 求めて          まだまだまだまだまだまだまだまだ


明日の明日の刺したのハシタモノ
こころを預けた錆び付いた鍵は?
昨の昨日の九重(くのう)のその上の
夢から醒めたらそんな伽藍堂


掬われ救えどシカクに容れずに       巣食った僕たちに救いがないのは
からっぽ塗りつぶし墨を広げたら      何度夢見ても
闇に溶けていく              ジメイノリでして
ふたり融けていく             容れ物くろぐろ隅々広げて

廃ったこの星と僕らの僕ら         明日も消え 今日も消え
指折り数えてく それすら消えてく     既(すんで)のところで僕らが持ち得た

あとには過去すら残らない


絶え間ない 絶え間ない          あたしは耐えたの
望みとか 漫(そぞ)ろだとか 与えど讃えど 絶えた のたうつと
まだまだまだまだまだまだまだまだ     想いは重いわ 知恵の輪 昨日は
                     
こころを埋(うず)めて           揺るがない 揺るがない
しるしを重ねて              想いとか 気持ちだとか 知らねど重ねど
知りたい 聴きたい            さあさあさあさあさあさあさあさあ
泣きたい 咲きたい?


過去のあそこのかしこの残したの
カラダを委ねた微睡んだ水は?
先の咲いたの濾したのこの下の
床から擦れたらこんな利かん坊


浚えたいまから失くしたうつつと      攫ったうつつからすべてを浚えて
眠った意識など意味を持たぬから      逃げよう逃げよう
黒に染めていく              なにかが来るから
落とし込めていく             落ち着く落ちてく何も見えぬよう


穿った石ころは何も言わぬもの       そしてほら 縋るのだ
捨て置け 僕らの思いも投げ捨て      歪んだ心で 意識で 何度も

自我など児戯にも変わらない


ぎしぎし動いたあぶらも切れてさ      巣食った僕たちに救いはないので
映った輪郭の水面を叩いて         軋んだあたまでまどろみ積もるさ
口を開くのさ 間抜けに笑むのさ      異形の呻きは 白痴の極みで


凝った夢の中 明日は早すぎて       届かない 天井ははるかで
伸ばす指先は弾かれ爛れて         僕らに夢を与えない

 

だからめを綴じて沈むのだ

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